冬の里山 負出山     2013/02/11
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自宅から負出山周回 

自宅の窓から見える負出山346mが気になっていた。

負出山は「おいだしやま」と読む。

尾根続きにある二秀峯(ふたつとんこう)と共に変わった名だ。

少ない登山レポートによると登山道はシダの生い茂る非常に手強い道らしい。

所が別のレポートには、林道が走っていて簡単に登る事が出来るとも書いてある。

また、ユキワリイチゲの群生地があるとか?

藪のまだ薄いこの季節が負出山に登るチャンス。

ちょっと行ってみよう。



自宅を9時18分に出発。

団地の車道脇には沢山の水仙が植えられている。

団地から佐那河内方面に下って行くと目の前に負出山が見える。



負出山の麓には神社が多い

この神社は天神社

国道438号線を佐那河内に向けて歩く。

この道は何時もマラソンや自転車の人達が多いのだが今日は見かけない。



道路沿いのヤブツバキや菜の花を見ながら歩いて行く。



途中で、東の尾根から負出山へ上る登山コースの農道が有るが此処からのコースはシダが多いそうなのでパス。

そのまま国道を行くと可愛い祠が祀られていた。

何時もは車なので気が付かなかった。



園瀬川の水は淡いブルーで少し緑がかった澄んだ色が綺麗だ。

こんな所に千手観音と不動明王が祀られていた。



この古い石の神様には稲荷大明神の旗が?

ヤブコウジに似ているが葉にギザギザがある?



三界萬霊を祀った地蔵様も優しそうな顔をして通行する人や車を見守っている。。



豪華な公衆トイレをお借りして、50m程進んだ所の舗装路から山に向かって行く。

10時11分。



ハウスミカンの温室があるが放棄されているように見える。

車道は小さな沢に沿って続いている。



この先で工事でもやっているのだろうか?

車が何台か停まっている。

一瞬、猟師の車かと思ったが犬用ケージを積んでいないので工事用の車だろう。

大規模なイチゴのハウスも随分と前に放棄されたようだ。



林道戎浦線起点の標識がある。

椎茸培養棚も沢山残っている。

昔は農業や椎茸栽培が盛んだった事が偲ばれる。



舗装路が終わり未舗装路になる。

しばらく進むと眼下に山腹崩壊の修復工事が進んでいた。

随分と大規模に崩壊したものだ。



今年初めてのキランソウを発見。

斜面一面にユキワリイチゲが群生している。

残念な事に花芽は上がっていない。

(注:花のレポートは場所が特定されないように順番を変えています)



崩壊地修復工事現場を過ぎると、林道は長い間車が走った気配が無くなる。

GPSで確認するとなんと、地図上の登山道の破線から大きく右にずれて東へと向かっている。

途中の何処かで林道から離れて登山道を進まないといけなかったようだ。

帰ってGPSの軌跡を確認すると標高114mのあたりから林道が地図の破線から離れて右に振っている。

このあたりに登山道?があったのを見落としたようだ。



引き返そうかと思ったが、林道終点が気になるのでそのまま進む。



樹木の間から徳島の街が見えている。

と言う事は街中からも負出山が見えている事になる。

突然林道終点に着く。

標高210m位。

10時48分。

よく見ると終点の上に黄色いテープが見える。

登り口は半分崩れていて注意して登る。

油断すると滑り落ちそうだ。



黄色いテープに導かれて急坂を踏ん張って登る。



気に掴まりながら急坂を登り切ると広場に出る。



立派なカゴノキがある。



平坦な気持ちの良い道をしばらく行くと急坂となる。



結構きつい坂を登り切ると尾根に出る。

この辺に東からの尾根が交わるはずだが良く解らない。



ネジネジの面白い木があった。

ツタに絡まれて身をよじっているように見える。

尾根道は水平の快適な道。



11時18分

三等三角点のある負出山346.4m頂上着

ガイドブックでよく見る鳴門岳友会の標識と共に「山湯華飯(さんゆうかい)」の標識もあった。



気温は3度

風もあり寒く感じる。

コーヒーだけ飲んで下山開始

蛇が巻き付いたような木



蛇に巻き付かれて締め上げられているみたいで苦しそう。



岩が沢山落ちている所もある。



尾根は広くて気持ちが良い。

樹間から私達の住む団地が見える。



また負出山と同じくらいの標高のピークがある。

カゴノキや色々な樹木が生えているがこの白い樹皮の木は何だろうか。



ピークからは急坂を下りていく。

鹿の皮剥ぎ跡がある。

糞も若干だが残っているので鹿が住んでいるようだ。



急坂をドンドン下る。



鞍部に来ると赤と黄のテープ。

ここが地図上の登山路の分岐だろう。

12時1分

左へと明確な踏み跡が下っている。

この道を下れば朝間違えた所に出るのだろう。



私達は反対に一宮に向けて下りていく。

一旦右に巻いて直ぐに二秀峯への道らしき所から右へ急降下する。

急坂を赤テープを目印に下りていくが踏み跡は薄い。



そのうち赤テープが見えなくなり、踏み跡も消えてしまった。

GPSを確認しながら滑り落ちないように気をつけながら下って行く。

GPSを見ていない家内は可成り不安そう。

GPSを持っていないと迷いそうだ。



やがて古い石垣が見えてくる。



そのまま進むと廃屋で行き止まりとなった。

廃屋の右に道らしきものがあるが藪に覆われている。

昔の畑が広がっているのでどこからでも下りる事が出来そう。

引き返して畑の方に下りていく。

段々畑となっているので石垣を這い下りていく。



放置されたイノシシ罠の横を通り、ビニールの破れた椎茸加工場?の横を抜けていく。



ビニールハウスの横を抜けようとすると突然黒いどう猛な犬が吠え掛かってきた。

鎖が付いているが、通路の真ん中で吠えている。

ひっくり返る程ビックリした。

困った。

リュックからパンを二個程取り出して通路の反対に投げてやる。

案の定パンに飛びついている間に通過。

所が家内が通過する前にペロッとパンを食べてまた戻ってきた。

もう一度パンを投げて家内も通過。

黒光りしている怖そうな犬だった。

12時40分。



直ぐ右下に林道が下りてきていてトラックが駐まっていた。

どうも先ほど引き返した廃屋の右から林道に出る事が出来たようだ。

椎茸棚は放棄されているように見える。



更に下って行くと菌床が大量に並べてあるビニールハウスもある。

そこいら中ビニールハウスだらけ。

しかし人気は無い。



渓流に沿って車道を下っていくと斜面の修復工事中。

工事の叔父さんが「何処から来たのか」と聞くので負出山からだと言うと「道はもう消えて無くなっていただろう」

と驚いていた。

椎茸の栽培はまだやっているのかと聞くと「毎年1億円も稼いでいて止めるわけが無い」と言っていた。



しばらく行くと立派な神社がある。

境内には相撲場もある



鳥居には八幡神社の額が掛かっていた。



この辺は徳島市一宮町南丁

立派な農家が多い。

明るくて気持ちの良い農村地帯が続く。



車道歩きは疲れる。

東龍王山と負出山の間を流れて鮎喰川に流れて行く渓流を見ながら昼食。

と言っても今日はパンとコーヒーだけ。



足の裏がいたくなる頃大日寺からの車道分岐に着いた。



後はひたすら団地まで歩いて14時26分自宅へと着いた。

約2万5千歩 14.5㎞の周回だった。

今日は何年も前から気になっていた負出山を初めて歩く事が出来て大満足。

心配していた藪も全くなくて気持ちよい登山道だった。

また、家から近いので時々歩いてみたい。





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