春の里山 竜王山   2013/03/23
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− 三頭越から竜王山  −

今日は快晴の予報

久保谷のユキワリイチゲも綺麗な花を開いてくれることだろう。

毎年恒例の三頭越から竜王山のピストン縦走に出かける。



7時33分 久保谷橋から出発

明神川の清流が綺麗だ。



鐘楼の有るお神社にお参り (この神社は、古い記録には太子堂と記載されている。)

地図にはお寺のマークがあるが?

太子堂の敷地に後から神社の祠が建てられてのかもしれない。

昔は大勢の金比羅参りの人達が歩いた証の古い石碑が多い。

左の阿弥陀三尊が刻まれている石碑には善光寺と彫られている。

金比羅参りと善光寺参りの関係の深さを表しているのかも。



3月も終わりに近いというのに山はまだ冬の終わりという感じ。

上の左の石碑には、発起人 大麻村茶堂 智典と刻まれている。

大麻村茶堂とは多度津街道の原御堂のことらしい。

元治元年から三頭越えの改修工事が行われて慶応三年の秋にに完成したと書いてある。



智典法子像

智典法子は奥州生まれで道造りの行人であり、天保十年(1839)から讃岐に来て金毘羅参詣道の整備に尽力された方です。

この石碑は智典の死後近在の村人により立てられた物で明治十二年に立てられたそうです。

石碑の中央右上が、酒杯を持ちくつろいでいる智典(七十才)で、左手は村役人で瓢を持っています。

他に道造りに必要なモッコとツルハシが刻まれています。

club88より引用

この三頭越えの道も智典法子により整備されたようです。

石碑に刻まれた 智典法子像が見えますか?



喜代吉先生所蔵の拓本を引用

他の石像もこの三頭越えの歴史を物語っているようです。

時間のある時にじっくり見ればと古い時代へとタイムスリップできることでしょう。



登り始めにはアブラチャン?が綺麗に咲いていた。

蘭ちゃんのレポートを見るとケクロモジのようです。



イチリンソウの葉が足下に一面に生えている。

丸い小さなつぼみが付いている。

もう少しすると谷が一面華やかなイチリンソウの花園になるかも。

ユキワリイチゲは朝早い所為か全部花が開いていない。

帰りに期待。



足下に踏みそうなぐらいアワノコバイモが咲いている。



以前も沢山咲いていたが、ビックリする程増えている。



ドンドン登って行くがやはりユキワリイチゲは花が開いていない。

ニリンソウの葉も沢山有る。



今頃ツルリンドウの赤い実

8時37分 汗びっしょりになり三頭越着



猿田彦と
乳地蔵の天細女命(あめのうずめのみこと)の夫婦の石像にお参り。

阿讃の峠にはこの夫婦像が多い



気温は4度

少し風があり急に体が冷えてくる。

縦走路に咲いている花はアブラチャンに似ているが花序の下に柄がないのでダンコウバイだろう。

アブラチャンよりも花にボリューム感がある。



三頭越800mから竜王山1059mへと続く縦走路。

その標高差は少ないが、ピークが多くて急坂も多い。

手始めは913mのピークへと一直線の登り。

何回歩いてもキツイ。



ピークから右へと急坂を下り、929mのピークのベンチで休憩。

ピークからは急坂の下り。

帰りにはまたこのピークへと登り返すのかと思うと嫌になる。



更にピークを一つ越えて下ると寒風越に着く。

9時43分



寒風越えから一等三角点1012mへは600m位の距離だがひたすら厳しい登りが続く。

ふくらはぎの筋肉が切れそうになる。

10時2分 一等三角点のピークに到着

天気が良くなるはずだがドンドン悪くなりガスが出てきた。

寒いのでウィンドブレーカーを着込む。

手も冷たくなったので手袋を履こうとして片一方を落としてきたことに気づく。

帰りに探さなくては。



三角点からは少し下ると竜王峠に着く。

車道を渡ってまた登って行く。

讃岐竜王まで2200m。

と言うことは阿波竜王までは1500m位。



小さなピークを越えると車道に出てドコモの電波塔に着く。

フキノトウが一杯。

帰りに少し頂いていこう。



ドコモ鉄塔から急坂を下る。何時もなら目の前に阿波竜王山が見えるがガスで全く見えない。



一旦車道に出てまた急坂を少し頑張ると阿波竜王山。

10時46分着

記念撮影していると若い単独行の女性が登ってきた。

奥の湯温泉から登ってきて相栗峠周回コースで帰るそうだ。



展望台からは何も見えない。

大きなザックに皮の登山靴と重装備。

訓練に登られているのだろうか直ぐに下山して行かれた。



少し早いがベンチで昼食

チゲハルサメとセブンイレブンで購入したアサリご飯弁当

セブンイレブンが出店したおかげで弁当の種類が多くなった。

寒くなったので下山開始。

気温は3度

車道に向かって降りると花びらが波打って縮れたように見えるスミレが沢山咲いている。

このスミレは早春に咲くアオイスミレだろう。

葉の先は尖らず、円形〜円心形。



白いアオイスミレとうす紫のアオイスミレが咲いている。

車道脇には絨毯を敷き詰めたように群生している。



竜王峠に向かうと単独の男性と二人の女性がやってきた。

フキノトウを少し摘んで下って行く。



寒風峠からは登ったり下ったり。

疲れて足の急坂の上りはキツイ。



この縦走路にはミズナラ等に混じって変わった木肌の樹木が多くある。

クヌギとも似ているが、同じコナラ属のアベマキでコルクの木とも言うらしい。

 木の肌に特長がある。

図鑑にはクヌギよりもコルク質が発達しているが見分けにくいと書いてある。

しかし、此処のアベマキはコルク質が特に発達していてクヌギとは明らかに違う。



13時9分 三頭越に帰ってきた。

しばし休憩。

日が照ってきたのでユキワリイチゲの花が開いているかと楽しみに下って行く。

しかし、寒かった所為か花は開いていない。

落とした手袋は誰かが拾って枝に掛けておいてくれた。

ありがとうございます。



段々と明るくなってきたのでそのうち開くだろうと、岩に座って休憩。

コーヒーとバナナでノンビリしていると少し花が開き始めた。



30分以上待っていると少しばかり花が開いてきた。



完全には開いてはいないが薄紫のグラデーションが素敵だ。

花を楽しんでいると次々とユキワリイチゲを見に登ってこられた。

十分にユキワリイチゲを楽しんだので、私達は下山することにする。



ウスタビガのマユみっけ

登ってきた女性からお声掛け戴く。

なんと国見山などでお会いしたコヤマレンゲさんだった。

しばらくお話しして下山していると、ご主人の吉登三さんと一緒に下ってこられた。

今日は讃岐冨士で沢山の花を堪能され手から此処へ来たとか。

親切な方がいてアマナなど咲く所に案内して戴いたそうだ。

話しながら下っていると一輪綺麗に開花しているユキワリイチゲがあり家内が歓声を上げる。



次はイチリンソウの咲く頃にも来たいが、竜王山までのピストン縦走は一年に一度で良いと思う。

吉登三さんご夫婦と駐車地点までご一緒してお別れした。

下山の遅い私達におつきあい戴いてありがとうございました。

次また何処かの山でお会いできることを楽しみにしています。



総歩行距離 14.4q

累計標高差 ± 1,285m

30,332歩

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