春の里山 矢筈山 石堂山   2013/05/31
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-  矢筈山 石堂山 ツルギミツバツツジ -

久しぶりに矢筈山に出かけようと5時過ぎに出発。

徳島県内といえども落合峠は遠い。

すっかり水が干上がった深淵の松尾川ダム湖の横を通り、落合峠に7時半前に到着。



目の前に三嶺から天狗塚へと続く稜線がくっきりと見えている。



歩き始めると笹が濡れている。

引き返してレインのズボンを履く。

琴南の男性がやってきて話しかけてきた。

朝起きて外に出ると、矢筈山が綺麗に見えたので10年ぶりに登りに来たらしい。

そう言えば、高松のマンションからも矢筈山の頂上付近だけが見えたことを思い出す。

7時32分 一緒に出発。



稜線まで上りきると一気に眺望が広がる。

三嶺、西熊そして天狗塚

天狗塚は航空母艦のように見える。

とんがった山頂部がブリッジ(艦橋)のようだ。



矢筈山に向けて快適な尾根歩き。

落合峠から矢筈山までは此処から2.0㎞、トータルで2.5㎞有るようだ。



三角点を過ぎるとウラジロモミの林に入る。

琴南の男性が10年前の思い出を話してくれる。

落合峠までの未舗装路を軽四トラックでやってきたそうだ。

私もRVRで走ってオイルパンを割ってしまった痛い思い出がある。



アップダウンを繰り返していくと時々眺望が開ける所がある。

徳島の代表的な縦走路ゴールデンルートが正面に見えている。



いよいよロープのある急坂に取りかかる。

ワチガイソウが咲いている。



急坂は、来る度にきつく感じる。

やはり年のせいかもしれない。

8時35分 サガリハゲ分岐に着く

レインのズボンを脱いで一休み。

男性には先に行って戴く。



此処からしばらくは花園トラバース



バイケイソウに蕾が出来ている。



ニリンソウがまだ綺麗に咲き残っている。



ピークを回り込むと正面に剣山、次郎笈が現れる。



右を振り向くと三嶺やサガリハゲの向こうに天狗塚も見えている。

岩場を回り込んでいく。



コミヤマカタバミの群生地ではまだ花が開いていなかった。

高度が上がってくるとツルギミツバツツジが綺麗に咲いている。



鞍部から頂上に向かうと黒笠山への縦走路の向こうに剣山や次郎笈が見えてくる。



矢筈岩には帰りに寄ることにして先を急ぐ。



ツルギミツバツツジの咲き誇る矢筈山 1849m 頂上着

9時8分



たおやかな頂上部を持つ剣山と綺麗な円錐型の次郎笈

その手前には丸笹山と塔の丸

塔の丸までは黒笠山を経由して尾根が続いているように見える。



黒笠山まで縦走したことを思い出す。

たった3.3㎞だが厳しかったなあ。



先着していた男性と石鎚山を探すと、曇っているにもかかわらずくっきりと見ることが出来た。



またユックリと天狗塚から三嶺そして剣山まで歩いてみたい。



何時も歩いている山々が目の前に連なっている。

徳島の代表的な山々が一望に見える。

また、阿讃山脈やその向こうの讃岐富士そして小豆島などが霞んでは居るが確認できる。

この矢筈山は雪が多く春遅くまで積雪がある。

標高も1849m高い為に、真っ白に輝く山頂を思いも掛けない所からでも見る事が出来る。

特に香川県の至る所からこの矢筈山の白いピークが見えることに驚く。

剣山などは標高は高いが、香川県側からは見える所は少ない。



琴南の男性にお別れして石堂山に向かう。

眼下につるぎ町の山々が連なっている。

その向こうには焼山寺山やお高越山が連なっている。



石堂山をめがけて急坂を下る。

遙か下に見えて帰りの登り返しのつらさを思い出す。

ツルギミツバツツジが咲き乱れている。



ツツジの間を転がるように降りていく。

まだまだ蕾が多いのでしばらく楽しむことが出来そうだ。



目の前には石堂神社の尾根とその向こうには半田町の山々

尾根まで集落が広がっている。

左を見ると烏帽子山が独特の山容を見せている。



ウスノキに沢山花が咲いていた。



尾根を巻く様に左へと降りていくと、精霊が住むような森となる。



一旦尾根に出て稜線を歩く。

石堂山への縦走路で楽しみにしているナンゴクミネカエデの花が丁度見頃だった。

数あるカエデの花の中で一番好きな花だ。



間違いやすい分岐の赤テープを見てやや左へと進む。

此処から右へ行くと深い谷へと迷い込む。

モミの木の林に入る。



矢筈山の北斜面はミツバツツジのピンクに彩られている。



マイヅルソウの群生地に来るとやっと咲き始めたばかり。



やがてダケカンバの林となる。



この縦走路は標高によって生えている樹の種類が異なる。

この辺は立派なダケカンバが多い。

丁度、半分の距離の標識。



また尾根を左に巻くと登山道は荒れて笹に覆われている。

倒れた笹を踏むと滑りやすい。

鹿などの通った道があるので注意が必要。

左へ降りていかないように注意して右に巻いて行く。



また稜線に出てから下って行くと立派なブナが待ち構えている。

ピークをいくつか越えてきて最後のピークかと思うがまたピークがある。



モミの林床にはギンリョウソウが咲き始めている。

大きなモミの木は殆どが根を鹿に囓られている。

鹿は沢山笹が生えているのに何故木の皮を囓るのだろうか。



やっと最終鞍部について最後の登り。



10時39分 石堂山1636m頂上に着く

矢筈山を振り仰ぐ



矢筈山の右に天狗塚の頂上が顔を出しているのには驚いた。

風が強いのでお塔石で昼食にすることにして出発。



お塔石に向かうと単独の男性がやってきた。

立派な手作りの杖を持っている。

なんと広島から来られたそうだ。

夕べ風呂塔のキャンプ場で車中泊して、火打山、白滝山経由できたらしい。

徳島の山が好きで随分と沢山の山を歩いているようだが、大山や石鎚山には登ったことがないそうだ。

次は赤城尾山に登りたいと言っていたがちょっと変わっているかも?



男性にお別れしてからまずは大工小屋石に向かう。



それにしても変わった石だ。

薄い波トタン板が重なっているように見える。



お塔石に戻り祠にお参り

バナナが祀ってあった。

先ほどの男性が祀ったのかな?



岩の苔にウツギが生えて小さな花を咲かせていた。



イワガサも岩の隙間から生えている。

お塔石の向こうに矢筈山を見ながら昼食。

食後のコーヒーを楽しんでふと足下を見ると、大きな黄色い蛇がスルーッと通り過ぎて行った。

害はないと思うがドキッとする。



足下にはイワガサやマイヅルソウが綺麗に咲いていた。



ウツギやツクバネソウも。



クルマムグラやギンリョウソウを見ながら矢筈山に引き返す。



最低鞍部から矢筈山まで270m程登り返さなければならないが、途中でいくつかのピークでアップダウンがある。



オオカメノキの花が沢山散っているが、白い花に混じってピンクの花もある。

ピンクのオオカメノキは見たことがないのだが?



1710mのピークからは見晴らしが良い。

一息ついて最後の急坂に望む。

ここから130m位を一気に登る。



それにしても鮮やかなツルギミツバツツジ



ダケカンバの林の芽吹きも美しい。



またナンゴクミネカエデの花を楽しんで一休憩。



コミヤマカタバミも花が開いてきた。

頂上に近づくと蕾が多い。



頂上直下から石堂山と歩いてきた稜線を眺める。

石堂山から右へは白滝山から石堂神社へと続く尾根。

白滝山の向こうには火打山。



13時丁度 矢筈山に戻ってきた。



ツルギミツバツツジの鮮やかな色を目に焼き付けて下山開始



山頂直下にピンクのオオカメノキが咲いていた。

登山道に落ちていたのはこのピンクの装飾花だったのか。



帰りに矢筈岩に登り、コーヒータイム。

家内は一番高い所に登って周りを見渡している。

岩が斜めになっているので見ていると怖い。



前衛峰の向こうにオチハゲから烏帽子山への稜線が見える。

しばらく居ると寒くなってきたので岩を降りる。



サガリハゲを見ながら下って行く。

花園のニリンソウが元気に花を開いていた。




蕾や二輪咲いている花も。



モミの林を出ると、ミヤマザクラが何本か花を咲かせていた。

以前、本で読んでこの山にも咲くと知っていたが、咲いているのを見るのは始めて。



エンレイソウは花が終わって実になっていた。

稜線の木も鹿害が進んでいる。



痛くなった膝をかばいながら最後の急坂を下りる。

可成りユックリ歩いても長時間歩くと膝が痛くなる。

また歩けなく鳴らないように注意しなければと思う。

誰も居ない落合峠に15時17分到着。

今日は久しぶりの矢筈山と石堂山だったが丁度見頃のツルギミツバツツジを堪能することが出来て大満足。

明日からは雨のようなので溜まった家事でも片付けようかな。



総歩行距離 11.8㎞

累計標高差 ±1,144m

歩行数 23,850歩


里山倶楽部四国編 

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